<肺・大腸系の役割>
肺・大腸系は外界との交流を行って、自然の気を内部に取り入れ、内部で不用になったものを外部に排出するという、「交換排泄作用」を行っています。
これに関係する器官としては、皮毛、鼻、目の白精、ノドと気管、肛門、皮孔(皮膚呼吸を行う)と毛根(汗や脂の分泌を行う)などがあります。
「肺」は、生命活動の元になる気(エネルギー)を外界から取り入れ、これを人体の元気にまで分解して、外界適応の活力とするように働いています。このことは、体内のガス交換と排出を行う呼吸作用をみれば良く理解出来ます。
この肺経に歪みが出ると、気を病んで胸が詰まったり、活気が無くなって溜め息が出たりします。また、肩が凝って、頭が重くなり、気鬱してふさぎ込んだり、目まいや風邪を引いて咳や痰がでるようになります。更に、喘息や気管支炎などの呼吸器疾患やガス中毒、小児の引き連れなども起こします。
「大腸」は、肺を助けて栄養分の分解排泄に関係しています。働きとしては気の停滞を無くすことになりますが、これが逆になりますと、「もの言わざれば腹ふくるる業なり」となって大腸に悪影響を与えることになります。
大腸経に歪みが出ますと、積極性が無くなったり、運動不足による吸収排泄不良、鼻からノドの症状、扁桃や気管といった外呼吸器に関係した疾患、下腹部の冷え、悪寒、下痢などの症状を起こします。
また、皮膚に艶がなくなって白っぽくなり、かゆくて化膿しやすくなり、痔や目の充血、上肢から親指の痛みや運動制限、更に腰が抜けた感じ、腰痛などを起こすことがあります。
<肺・大腸系のばし>
両足を肩幅よりやや広めに開いて立ち、足先は自然に外開きにする。病手を後ろに回して、手のひらを後ろへ開いて両手の親指どうしを掛けるようにして、人差し指は、なるべく離れるように開きます。
脚は膝を伸ばして、体重を小指の付け根に掛けるようにして、息を吐きながら、上体を前に倒していきます。両腕は後ろ上方へ、肘を伸ばしながら上げていきます。
全体が伸びきったところで静かに息を吸うと、下肢、腹部、背部、上肢とつながって、突っ張るようにツレた感じになるスジが自覚されます。息を吸い込むにつれて、手の先が何かにつり上げられて行くというイメージで行うといいです。
全身的にジーンとつれるような感じの出た所が、経絡の「肺・大腸系」になっています。息を吸って、一杯伸びたという感じをそのまま保って、決して無理に伸ばそうとしてはいけません。
そこで息を静かに吐きます。息を吐くと共に「気を抜く」というイメージを持つと、全身的にゆるむのが分かります。次に息を吸うときは、ゆるんだ分だけ伸ばされて、少し伸びた感じが分かり、そこで再びツレを感じます。
3度ぐらい、呼吸を繰り返して、静かに元の姿勢に戻ります。

1) 両足を肩幅より少し広めに開く。両手を後ろに回し、両方の親指同士を掛け、人差し指は離す。

2) 息を吐きながら、上体を前へ倒す。両腕は、後ろ上方へ伸ばす。

3) 全身が伸びきったところで、静かに息を吸う。この状態をしばらく保つ。
この時に下肢・腹部・背部・上肢とつながって、つれた感じになる。
4) 静かに息を吐いて、ゆるむ感じをつかむ。気を抜く感じ。
この(3)と(4)を数回くり返す。
※この肺・大腸系の運動をすることで、下記のような症状が楽になります。
気をやんで胸が詰まる。活気がなくため息が出る。肩や背中がこる。頭が重い。めまい。風邪でセキやタンが出る。喘息や気管支炎。ガス中毒。小児のひきつけ、など。
|