先にも申しましたように、指圧の基本は「手当て」です。故・浪越徳冶郎氏が言われたように「指圧の心、母ごごろ」なんです。母親が無心で子供に愛を注ぐように、相手の弱っている所にそっと手を当てる、と言うのが指圧の極意です。
ですから、家族でお互いに指圧をやり合うと言うことは、お互いに相手を思いやり、労わり合うことになりますから、お互いの絆を更に強めることになります。
ここでは、家庭で誰でも出来る指圧のやり方を簡単に説明いたしますので、家族同士で試してみて下さい。ただし、下記のことに十分注意をして下さい。
1.指や手でグイグイと強く押さないこと。
2.ゆっくりと体重を掛けるように、徐々に押していく。
3.セカセカ動かないで、一点、一点、持続圧(数秒間)を加えること。
4.必ず、相手に圧の具合はいいかどうかを聞きながら行なう。
尚、こちらの説明は文章だけですので、想像力を働かせて、焦らず、じっくりと行なって下さい。何回も練習をしているうちに要領が分かってきます。そして指圧の素晴らしさに気付かれたら、是非、本格的に指圧の勉強をしてみて下さい。(指圧講座案内)
実際の指圧治療では、上記の4つの姿勢を全部一緒にやりますが、家庭で行なう場合には、一つだけでもいいです。時間があれば2つでも、3つでも、まとめてやればやるほど効果があります。
■ 「座位」のやり方
1.背を伸はす:左手で相手の左肩を前から包むように持って、相手の背骨に寄りかかるように右手で押します。上から下に徐々に下がって行きます。上から下に2回繰り返します。(動作は何処も2回ずつ繰り返す)
2、背筋をゆるめる:右手で相手の背中(左の肩甲骨と背骨の間)に手を置き、左手で相手の左肩をゆっくりと後に引くようにします。
同じ動作を上から下(腰)まで、少しずつ移動しながら行なう。次に手を代えて、左手を相手の背中に置き、右手で相手の右肩を引く動作を行なう。
3.肩をゆるめる:左手で相手の左肩を後ろに引きながら、相手の左肩甲骨の周辺を右手の小指側で押さえるようにして、肩甲骨の上部、中央、下部と周囲から動かして緩めて行く。
4.腕をゆるめる:右ひざを立て、相手の背中に付けて支える。相手の左腕を後ろに引いて、左手で相手の手首を持ち、右手で相手の腕の内側を脇の下から手首まで把握する(大きく掴む感じ)。その後、手を代えて、右手で手首を持ちながら、左手で相手の腕の外側を肩から手首まで把握する。
次に、左足を立てて背中を支え、相手の右腕を同様に操作する。
5.腕を回す:右ひざを立て相手の背中を支えておき、右手で相手の左肩を支え、左手で相手の左手首を軽く持ち、相手の腕を前から後ろ向きに3回回す。
出来るだけ大きく回す。3回目に左で手相手の左肘を持ち、肘を相手の頭の後ろで曲げる。その後、同様に相手の右腕回しを行なう。
6.首をゆるめる:左手で相手の左肩を支え、右手で相手の首を把握する。大きく掴むように、相手のtの後頭骨の下あたりから、肩の方にずらしながら把握する。
7.首を回す:右手で相手の首の後ろを大きくつかみ、左手で相手の額を持ち、首を後ろにそらせて大きく左右に3回ずつ回す。この時、右手をぐらぐら動かさないようにする為に、右ひざを立てて、そこに右肘を付けて行なうと旨く行きます。
8.肩を押す:立ち上がって両膝を相手の背中に付け、両手を相手の両肩に付けて体重を掛ける。その後、両親指を肩の付け根辺りに当てて、もう一度、体重を掛けて押す。
9.肩を回す:右ひざで相手の背中を支えて、両手で会いtの両肩を掴みます。その肩を後ろにひらくように回し、胸を開かせます。
10.上体をそらす:相手の肩を持った手を、そのまま下にずらして、相手の両腕の肘辺りを掴む。相手の両腕を前から上げながら、両手をずらせて、相手の両手首を持つ。
相手の背に当てた膝を少し前に突き出すようにして、相手の両手首を後ろに引いて、上体をぐっとそらせます。その後、ゆっくりとゆるめる。
11.両腕を回す:上体そらしが終った後、相手の両手首を軽く持って、相手の両肘が90度に曲げるようにして後ろ向きに数回回します。その後、相手の両腕を真っ直ぐ上に伸ばします。そして、相手の両肘を外に90度に曲げた姿勢を保ちます。
その時、相手の背中に当てた膝で背中を前に押すようにすると、相手の胸を大きく広げることが出来ます。最後に、相手の両腕をゆっくりと後ろに伸ばします。その腕を静かに戻して、相手の背中を右手でなでおろします。
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