§指圧百話(67)

§故・増永先生のビデオ


増永先生
は生前、日本に於いて医療としての指圧が一般に認識されないことを盛んに嘆くと言いますか、何とかしたいと考えておられました。その為に医王会指圧センターを設立して、本来の医療としての指圧を普及させようと努めておられました。

医王会では医療としての指圧技術を教える為の講習を長年続けられ、また患者の治療を通して医療としての指圧を発展させようと努められました。更に本格的な治療師を育てるために、講習を終えた者達の中から希望者には医王会で所員として働かせることもされました。

 

また沢山の指圧関連の本を出版されたり、地方講演なども行われ、精力的に指圧の普及に邁進されましたが、増永先生の晩年まで、その努力はそれほど報われたとは言えませんでした。

そうした時期に、増永先生の著書『指圧』が英語に翻訳されて出版されることになりました。それまでは、外国のことには関心を持っておられなかった増永先生が、それ以来、海外に意識を向けられるようになりました。

その結果、日本では何時まで経っても医療としての指圧が世間で認識されないことに業を煮やして、それなら先ずは外国で指圧を普及して、その後で、日本に指圧を逆輸入したらいいだろう、と考えられるようになりました。

ご存知のように、日本人は依然として西欧カブレな所があり、西欧でいいとされたものは無意識に受け入れてしまう所があります。そこの所を狙って、西欧で普及した指圧を日本に逆輸入したら受け入れられるかも知れないと考えられたわけです。

 

それで『指圧』の英語版が出版されることが決まった時に、その題名を『Zen Shiatsu』とされたんです。Zen(禅)は既に西欧人に取っては馴染みのある言葉ですので、それと指圧を結びつけることで、より西欧人に指圧をアピールできると考えられたわけです。

そして、英語版の本が出版されたことを機に、本気で海外で指圧の講習を行うことを決断されたわけです。勿論、それを仲立ちして下さった方があったからのことです。

手始めにニューヨークに出向かれ、その後はカナダ、フランスなどに行かれ、何日間かの講習を行ってこられました。その当時、よく言われていたのは、外国人は物事を論理的に考えるので、指圧理論や経絡理論について自分の考えを説明しやすく、彼等もよく理解してくれた、と。

英語版の本が出版以来、次々に他の言語にも翻訳されて出版されましたので、増永式指圧と言いますか、Zen Shiatsuの名はどんどん広がり、現在では西欧で指圧と言いますと、このZen Shiatsuを指すと言ってもいいぐらいに普及して来ています。

 

私の所に指圧の勉強に来る外国人の多くは、増永先生の名前やZen Shiatsuのことについて認識している者が殆どです。中にはZen Shiatsuを既に勉強して来たと言う者も結構います。

しかしながら、未だに日本に於いては増永先生が生存中と変わりがないほど、医療的な指圧に関する関心が薄いままです。西欧では指圧を代替医療の一つとして医療科目に入れる所もあると言うのに、日本の医療機関ではそうした動きはありません。(一部にはあるかもしれませんが・・・)

今後は、指圧は日本が発祥などと言えないほど、西欧を中心に発展して、日本では旧態依然とした、単なる医安的な指圧で終わる可能性があります。

 

ところで、先日、指圧の勉強に来ているオーストラリア人の男性から、YouTube の動画で故・増永先生のビデオが4本、紹介されていましたよ、と言う知らせを受けました。

どうやら、生前、増永先生がカナダで行った指圧の講習会の模様が収められているらしいと言うことで、私も早速調べてみました。それが下記の4件です。古いものなので、画像が乱れた所もありますが、十分に鑑賞できます。


1.http://www.youtube.com/watch?v=83RrhMsn2TI&feature=related
2.http://www.youtube.com/watch?v=mmi8qvvJDEs&feature=related
3.http://www.youtube.com/watch?v=3TFDP6B4r9E&feature=related
4.http://www.youtube.com/watch?v=BNShkKydDIc&feature=related


それで、後になって気付いたのですが、先のオーストラリア人の男性が増永先生のビデオをYouTubeで見つけたと教えてくれた日が、何と、増永先生の命日に当たる、7月7日だったんです!

これにはちょっと驚きました。何だか、故・増永先生が、このビデオをもっともっと皆にみせて欲しいと言われたように感じましたので、こうして紹介をしたり、私のホームページやブログにも掲載している次第です。



-UP-

 



ートップへー   ー前へー  -次へー


 


Google
WWW を検索 www.shiatsu-k.comを検索