§指圧百話(36)

指圧を通して体験して来た四方山ばなし

[36] 外国人の講座(3)


これまでにも話して来ましたように、昔は大使館関係の方々との縁が結構あったわけです。指圧講座以外でも、各国大使やその夫人などの治療も行ないました。

例えば、スイス大使。最初にお会いした大使は渋谷の高級住宅街にある官邸に住んでおられました。何度か治療に伺いましたが、実に実直な方で指圧を好まれました。

後年お会いしたスイス大使は別の方でした。その頃は大使館の中で、大使館員の指圧講座もやっていたんです。で、この大使とは大使館内の官邸で治療を行なったんです。

最初にお会いした大使に比べて、ダンディで社交的な感じの方でしたが、指圧に対しては余り興味を持たれなかったようで、その時だけの縁でした。


また青山にあるブラジル大使館にも伺いました。大使館員が腰痛で困っているとの電話を貰って治療に伺ったんです。

でも、大使館の事務所の中ですから治療をするスペースが無かったんです。仕方が無いので事務所のフロアーにシーツのようなものを敷いて行いました。

男性二人の治療をしたのですが、どちらも痛みに弱いタイプで、途中で痛がったりしていましたが、治療が終ると大変にスッキリとしたと喜ばれました。

後日、他の場所にある大使公邸に伺ってブラジル大使と夫人の治療を何回が行ないました。特に印象に残る方々ではありませんでした。


それからアルゼンチン大使夫人の治療は頻繁に行ないました。彼女がまだ大使夫人になる前(ご主人が大使になる前)から治療を行なっていました。

彼女はピアニストで、大使館の活動の一環として日本各地でピアノリサイタルを何度も行なっておられました。その所為で、かなり神経を使われていたようでした。

その後、一時帰国されていたのですが、後年、ご主人が大使になられて再度来日され、今度は大使館内の官邸で治療を行なうようになったんです。

でも人間と言うのは変わってしまうものですね。大使夫人になってからの彼女は、何となく驕り高ぶりが出て来たように見えました。

地位がそうさせたところもあるかも知れませんが、やはり彼女自身の内面的なところで、そうした驕りの気持ちがあるように感じました。

ですから、その後の治療では、筆者もちょっと引いた感じで対応をしていました。結局、その後は余り治療に行かなくなってしまいました。またいい噂も入ってこなくなりました。

 

こうやって書いてみますと、どうも南米の国々の大使館と縁が深いようですね。その序でにもう一つ、コロンビア大使館のことに触れたいと思います。

コロンアの国の方とは頻繁に縁があり、色々なグループに指圧講座を行ないました。その縁で、大使やその夫人の治療をするようになったんです。

目黒にあるコロンビア大使館内の大使公邸にも何度か治療に伺いました。それも2代の大使に亘り伺いました。

中でも最初にお会いした大使の夫人のことは特に記憶にあります。彼女は大変にインテリで、美人で、日本文化に対する造詣も深かったんです。

ある日本の週刊誌でも、彼女の写真やその活動が載せられたこともありました。その彼女も色々と内面的な悩みを持っておられたんです。

ですから治療の度に、色々聞かされ、それに対して宇宙の法則などを交えて話したことを覚えています。最後には涙などを流されたりもしました。

筆者の感じでは、大変に精神性の高い方でした。でも、治療の方は数回で終了になりました。今一度、会って見たい方の一人です。


もう一つ上げると、麻布にあるにオーストリア大使館も大使並びに夫人の治療のために何度も伺いました。

お二人とも、それ程饒舌ではありませんで、何を話したかの記憶はありません。ただ、指圧が気に入られ、定期的に治療を受けられたんです。

今回は総じて、指圧の講座の話よりも治療の方が多くなりましたが、同時期に夫々の大使館員の講座も行なっていた訳なんです。


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